自由英作文問題への対策3  [問題のタイプ]

英語を書く力がついてきて,はじめて自由英作文への出発点に立つことができる。

受験の前には最低自分が受ける大学の傾向については,じゅうぶん対策を取っておかないとまずい。そのためには,まずどういう傾向があり得るのかを知っておきたい。

→ 自由英作文の最近の傾向についてはここを参照goup

ごく大ざっぱに言えば,

  • ストーリー展開で勝負する 個人的随想型エッセイ
  • 論理展開で勝負する 分析・主張型小論文

ということになる。

特に,論理展開が求められている問題で,随想・感想型の叙述をしないことである。

英文を書く上でだいじなのは,「あなたがどう思っているか」ではなく,なぜそのように考えられるのかを明確に論理的に書くことだ。

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日本人の書く文章は非論理的で,英語(西欧言語)で書かれる文章は論理的だ,と言われることがよくあるが,わたしはそうは思わない。論理の展開のしかたに違いがあるだけだと思う。

わたしたちがふつうに読んでいる文章は英語であれ日本語であれ,数学的な意味での論理性を満たしているわけではない。必ず文章の中には現れない,隠れた前提(warrantと呼ばれる)があって,日本語の文章はこのウォラント部分に大きく依存していて(つまり,みんな行間を読んでいる),逆に英語の文章はウォラントが少なく,むしろ日本人から見ればクドい展開になりがちだ。英語で書かれた文章を日本語にそのまま直せば,わかりやすいが面白みのない文になり,逆に日本語で書かれた文章をそのまま英語に直すと,飛躍だらけで「何でそう言えるのか,ちゃんと書けよ」とイライラする文章(察しのいいひとならおもしろがってくれるかもしれないが)になってしまう。

たかが大学入試の,長くても200語程度の自由英作文で,そこまで考える必要はない場合もあるが,短いがゆえに,踏まえるべきところを踏まえていると読みやすい(つまり採点者に好印象を与える)文章になる。逆に言えば,受験生の大半は英語として正確だったとしても,だらだらポイントを羅列しているだけだったり,論理が行ったり来たりして散らかっているだけだったり,結局何言いたいかわかんない,という文になりがちなのだ。

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