Making of This Site — 初心者のWordPress 2

前回はHTMLとCSSの学習についてまででした。

ここでようやく本題の WordPressに入ります。前回に引き続き,初心者限定・玄人さんには無益な情報です。

準備段階2  ローカル環境へのWordPressの導入

「ローカル環境」とは,今自分が使っているそのパソコンのことです。どこかのレンタル・サーバーを借りる前に,自分が作ろうとしているサイトの模擬サイトを自分のパソコン上に作っておくわけです。まともにサイト運営をするつもりなら,これは必至でしょう。HTML-CSSの実地学習から,デザイン・サイト構造・使い勝手の変更などの試行錯誤,さまざまな実験等はすべてローカルで試してみてからサーバーにアップするという手順になります。サーバー上で実験しているうちに,デザインやサイト構造がぐちゃぐちゃになりおまけに元に戻せなくなった,なんてことは絶対に避けたいわけです。

ちょっとここでWordPress関連の書籍を紹介しておきます。これも入手できる限りの本を集めまくりましたが,すくなくとも2008年2月の時点で使える本は次の2冊のみです。

WordPressはバージョンアップの速いソフトなので,情報も遅れたものになりがちですが,今のところこの2冊とも(一部古くなりつつある情報もありますが,その部分は識別可能です),必読でしょう。ここに載っていない情報は,ネット上(とくに本家WordPressのサイト)にしかありません。Movable Type に比べると日本語書籍の数は少ないのですが,この2冊で質的には十分でしょう。もう一冊,

も私のような超初心者にはいい本(英語)でしたが(WordPress MU の情報は貴重),まあ前の2冊を超えてはいません。

ローカル環境の構築は,上の2冊,特に乙彼・田中本に詳しく書かれています。XAMPPという(フリー)ソフトを使って,ローカルサーバーとMySQL, PHP というWordPressに必要な環境をすべて整えることができます。

ローカルでWordPressに習熟しつつ,これから作るサイトの具体的イメージを膨らませていきます。サイトの外見については,WordPressで「テーマ」と呼んでいるサイト見本のようなものの中から気に入ったものを選び出し,それを元に改造していきます。「テーマ」は本家WordPressのサイトに Theme Viewer というテーマ集があり,そこには1300以上のテーマがダウンロード可能になっています。ここに載っていないものも含めればおそらく2000を超えるテーマが全世界にあると思われます。ヨーロッパのものなどはおしゃれなデザインで気に入っているものあるのですが,そのうち使ってみたくて,どこにあるのかあまり教えたくないくらいです。いろいろサイトデザインを考えるのは楽しい作業です。

テーマと並んで役立つのが「プラグイン」でしょう。WordPressの機能を拡張する追加ソフトのことです。定番のスパムブロックから始まって,これは便利だというもの,何に使うのかよくわからないもの,何だかなあ,というもの,実にさまざまなものがあります。これも本家WordPressの Plugin Directory に1500以上のプラグインが並んでいます。日本語化されたものだけを集めたサイトもありますが,日本語化されていなくても日本語版で使えるものもたくさんあります。

しかし,美しいデザインと,充実した機能があればいいサイトができるというものでもありませんよね。この時点では,自分のサイトで何がやりたいのかをはっきりさせながら,それを機能面,デザイン面と結び付けていくことを考えることが大事でしょう。ただし,あまりキッチリ考えすぎても,実際に運用してみたら考えが変わっていくものですから,「遊び」というか,将来の変更の余地も計算に入れておいた方がいいと思います。(つづく)


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