New York Times からメールで送られてくる記事案内を眺めていると,どこかで見た記憶のある写真が載っていました。浅草あたりで首都高速から見える,アサヒピールのあのウ×コ型のオブジェのある建物の画像です。
記事は,あの建物を設計した,フィリップ・スタルク(Philippe Starck)についての論評です。アサヒビールに限らず,ちょっと変わった設計をする人のようですね。ニューヨークのハドソンホテルもその一つです。
Several years ago, despite my repeated warnings to the contrary, my mother checked into the Hudson Hotel while attending a conference in New York City. Within minutes of entering her room, she called down to the front desk to ask, “Where’s the bedroom?” A question to which the clerk replied tersely, “Ma’am, you’re in it.”
何年か前,私が何度もやめろと言ったのに,母はニューヨークでの会議に出席する際,ハドソンホテルにチェックインした。部屋に入って何分もたたないうちに,フロントに電話して尋ねた。「寝室はどこなの?」係の人はサラッと答えた。「お客様が今いらっしゃるところです。」
・ warnings to the contrary ~ to the contrary は「それとは逆の~」。ここでは「それとは逆の警告」。
・ tersely 簡潔に
そして,アサヒピールのはなし。
But much of Starck’s playful ribbing was at the expense of the user. One could never find the door to the bathrooms in the Royalton lobby, for example, and the “flaming ornament” atop the roof of Japan’s Asahi Brewery building meant to symbolize the brewery’s dynamic heart but is far better known as the “golden turd.”
しかし,スタルクの遊び心あふれるおふざけは,ユーザーの犠牲のもとになりたっている。たとえばロイヤルトンのロビーにあるバスルーム(トイレ)にはドアが見当たらないし,日本のアサヒピール社屋の屋根の上の「燦然と輝く装飾」は,そのビール会社のダイナミックな精神を象徴する意図を持ってはいるが,「黄金のウンコ」としていっそう有名である。
・ ribbing おふざけ,からかい
・ at the expense of ~ ~を犠牲にして
・ atop ~ = on top of ~
いや,よくわかっていらっしゃる。